一般社団法人 SPSラボ若年認知症サポートセンターきずなやは、2009年 地域で孤立する若年性認知症の人と家族に対しての居場所や活動拠点をつくる目的でスタートしました。
当初、地域課題として、制度・既存の事業所の利用ができないなどの、地域と制度の狭間問題がありました。(当事者の4つの空白期間問題等)
そこで、若年性認知症に関する地域課題を、当事者・家族と共に考え、若年性認知症の人と家族の孤立・孤独を防ぐために活動を始めたのがきっかけです。
新しい課題と向き合うためには、自ら考え、アクションをし、実績を積み上げながら、ソーシャルアクションに繋げていく必要がありました。その一方で、当事者主体の活動の持続性を考えた時、地域問題を他分野の人たちと協働し、新しいプロジェクトにもチャレンジしてきました。(農福連携プロジェクト)
フォーマル的には、介護保険事業所・障害者事業所等での若年性認知症の人の受け入れが少しずつ始まり、若年性認知症の人へ特化したコーディネーターを、全国に配置するなどの動きが進んできました。きずなやでも、2017年から奈良県の委託で、『奈良県若年性認知症サポートセンター』として、相談事業を行うことになり、2020年にはピアサポート構築事業もスタートし、当事者主体の場作りや相談ができる環境が整いつつあります。
ただ、相談事業や当事者交流などの活動が広まることにより、相談件数が増え、そのこと自体は、とても良いことでありますが、その件数に対応できる場が整っていないのが現状です。また、新しい社会課題と向き合うことも増えてきています。その為、過去のような少人数と数カ所の場での対応では難しく、今後1団体等での取り組みでなく、地域としての取り組みができる連携と環境をつくる事が大切だと考えています。
高齢分野・介護保険分野という取り組み方でなく、地域課題として取り組むことが重要と考え、医療分野・生活分野(介護・障害制度)で対応できない課題を社会分野で解決取り組み、医療・生活・社会の連携で課題の解決を目指していきたいと思っています。
多種多様な地域課題と向き合うことで、若年性認知症の課題のみを考えることはできなくなり、他の地域課題への応援・協力も必要になってきます。そこで、全ての地域課題に顔を出すことはできませんが、活動プロセスが似ている取り組みであれば、同時進行で考えていけるのではないかと考え、若年性認知症の当初の課題であった、『孤独・孤立・早期支援・当事者主体』のキーワードが同じで、制度では対応されない、支援する人たちが少ない若者の支援を行うことになりました。それが、 DPMプロジェクトであり、その中の一つがanother family活動です。
若年性認知症の人や家族の課題解決から、地域共生としての地域課題解決として役割の一助を担う活動を行なっています。
きずなやの沿革
2004年 地域で孤立する若年認知症の人と家族に出会う(課題知る)
2009年 NPO法人 若年認知症サポートセンターきずなやを設立
家族会と共に相談の場と居場所を作る(相談・居場所作る)
2011年 国・都道府県へ 相談事業と居場所の設置等要望(ソーシャルアクション)
2014年 一般社団法人化。農福連携をスタートさせる。(持続性・循環)
再雇用先の創出と地域共生・活性化(新たな仕組み検討)
2017年 「奈良県若年認知症サポートセンター事業」の受託(持続性ある相談)
早期支援体制 確定診断前後の本人支援
2018年 奈良県若年性認知症本人の会「絆」をスタート(本人の主体性ある場)
2019年 持続可能な収益活動のための連携(持続性ある場検討 行政・企業交渉)
2020年 「奈良県若年性認知症ピアサポート事業」構築
若者の孤立・孤独問題に関するプロジェクト「another family」スタート
きずなやの目標
若年認知症の人や若者達の孤立・孤独な環境を、当事者主体で改善していくことをサポートするための、社会環境調整と具体的アクションの後方支援を目的とする。
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奈良県における若年性認知症の人達が集まることのできる場創り
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若年性認知症の人や若者達との語りあえる場(雑談)や相談できる場創り
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若者達が生きる力を増幅し、自身の生き方を探すチャレンジのできる環境創り
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医療分野・生活分野等の人たちとの連携強化
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企業・農業等多種多様な分野への広報と連携の強化
情報公開
ヘルプラインのお知らせ
【一般社団法人SPS若年認知症サポートセンターきずなや】
休眠預金等活用における事業に関して内部通報窓口を開設いたしましたので、ここにお知らせいたします。
1.窓口の名称:JANPIA資金分配団体等役職員専用ヘルプライン
2.通 報 先:janpia-bzhl@integrex.jp
3.運用開始日:2019年12月1日(日)
4.通報対象者:各資金分配団体及び実行団体の役職員、助成事業の関係者
※利用より費用負担が発生することはありません。